本日はご入庫頂いておりますカプチーノのステアリングユニットリフレッシュ部品が届くまでの間、ステアリングユニットの考察に時間を使いました。
手元にあった中古のユニットASSYも合わせて11R、21R用合わせて6個分解してみました。
リビルト品も結構な数混ざっておりまして、ラックを保持しているプランジャが3種類出てきました。
左上が純正部品で金属製、他の黒と赤のプランジャは樹脂製です、樹脂製のものはコストダウンをされた社外部品だと思われます。
新品のプランジャと寸法を比較してみますと純正はほぼ摩耗無し、赤のものは少し摩耗による寸法減があり、黒の樹脂製のものはかなり減っていました。
赤色のプランジャは摩耗は有りませんでしたが、ケースとの間で固着しておりプランジャとしての役割を果たせていませんでした。
樹脂プランジャで砕けて無くなっていたという場合もあるようなので耐久性は純正より劣ることは間違いありません。
ブーツの破れによるラックの錆びが発生しているものがありますが、リビルト品の中にはブーツ破れがなくても組付けのグリスが少なかったりと組み方の問題で錆や摩耗等の不良が起こっているものもありました。
一番酷いものは錆でラックが支持しているブッシュとカジってしまい分解できませんでした。
単なるブーツ破れですが、きっかけでステアリングユニットは全損です、破れていなくても交換をおススメしたいと強く思う内容でした。
一番酷かったものはこちらのケースで、ブーツのバンド位置に破損がありました。
組上がり状態ではわかりませんが、これは新品のブーツでもシール不良で水の侵入があったかと思われます。
事故かリビルト組立て時のケース固定の際に破損したのかわかりませんが、いずれにせよ再使用できるコンディションではないです。
とまあ、ここまでリビルトがダメなような物言いですが、もちろんハイクオリティなリビルト品も存在するのかもしれません、今回見た中では全て信用できるものではありませんでした。
そもそもコアの状態に依存するリビルト品なので、中古ステアリングユニットの内部部品の再使用不可率がここまで高いとコアのコンディションも疑わしいものです。
ましてやタイロッドガタ等が発生したユニットは察しの通りでしょう。
当店ではこれまでステアリングユニット周辺のトラブルが発生した車両には新品交換リフレッシュをオススメさせて頂いておりましたが、間違ってはいませんでした。
現状では11R21R共に新品部品でユニットをアッセンブルできるので、交換オーバーホールがおススメです。
今回リフレッシュする車両のユニット内部品もコンディションの悪いものが多かったです。
そうこうしているうちに部品が届いていたのですが、ステアリングユニットの観察に夢中になってしまい、本日は組立てまで進めませんでした。
明日休日出勤して組立てます。
それでは本日も有難うございました、明日は定休日を頂きます。
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