カプチーノサスペンションアームエンドブーツ交換作業のご紹介です。
車検でご入庫中のカプチーノのリヤサスペンションアームエンドブーツにグリス漏れや劣化が見られましたので、全て交換メンテナンスをさせて頂きました。
今回メンテナンス作業の動画を作ってみました、以下の内容説明にも通じることを話しています、是非ともご視聴下さい。
さて、ここからブーツ交換時の注意点等のご紹介です。
カプチーノのリヤサスペンションアームでは片輪アッパー・ロワ・コントロールアームの3カ所にエンドブーツがございます。
使用されているブーツは画像の二種類です、スズキ車に広く使われているもので左をL、右をSサイズと呼ぶことにします。
パーツリストではアッパーアーム・ロワアームがLサイズ指定、コントロールアームはSサイズで指定されています、これは当店所持の11R用21R用全てのパーツリストでこの指定です。
ですが実際にロワワーム・コントロールアームのアームエンドサイズは同サイズで、新車時に組付けられているものはSサイズのブーツです。
この画像はロワアームエンドにSサイズとLサイズの両ブーツを仮組して比較したものですが、Lサイズだと軸穴の径が大きいです、テーパー形状になっているのでナックルに組み付けるとシール性はある程度確保されるかもしれませんがフィッティング的に×です。
新車時にもSサイズが使用されておりますので当店ではリヤのロワアームはSサイズを使用しています。
またブーツの固定方法についても注意があります、純正ブーツセットには画像右の固定用針金が付属しますが、新車時は左のクリップで取付されております。
この固定方法についてもパーツリストではクリップ指定の箇所と指定のない箇所がございます、ここも当店ではクリップを使用して固定しております。
クリップ固定(左)と針金固定(右)の違いです、クリップは押さえるようにブーツに作用するのに対して針金だと締込みますので、締め過ぎると画像の様にブーツ末端が変形して反ってしまいます。
長期的にみるとブーツの劣化に差が出てくる可能性も御座いますので針金で取り付ける場合は締め過ぎに注意が必要です。
こちらは当店で確認したことのある誤組付けの一例です、右側が誤組付けの例ですが、一見すると同じに見えます。
実はこれ、針金を巻き付けただけですので簡単にブーツが外れてしまいます。
針金には固定出来るほど押さえつける力がないので当然グリス漏れやブーツ脱落の原因になります。
このような間違いが起こる原因としましては、パーツリストにクリップの指定が無く、元のクリップ取り付け方法と同じようにブーツセットの針金を使用してしまうことだと思います。
ブーツの違いもそうですがメーカー純正ですので、疑うことなく作業してしまうとこのようなミスが起こってしまうかもしれません、カプチーノのアームエンドブーツ交換時は注意が必要です。
最後に今回動画で使用しているSSTをご紹介します。
カプチーノでのアーム脱着・ブーツ交換作業はこのSSTセットが最高の作業性です。
今後もこのようなメンテナンス解説内容のブログや動画も作成していきたいと思いますので、興味のある方は当ブログのチェック・YOUTUBEのヴァケラッタCHをチャンネル登録お願いいたします。