タイトル通りディレッツァチャレンジ2020参加のために進めている車両製作の進捗です。
全開のブログでシリンダーヘッドをやり直す旨の報告をしておりましたが、結果から書いてしまうと再やり直しとなりました。
測定により確認できないラッシュアジャスターの不確かさ?に苦戦しております。
今回は何がいけなかったかというと、色々と余計なことをしてしまった為にまたもバルブ(EX側)の閉じ不良を起こしてしまいました。
上の写真がバルブの閉じた状態で、下の画像が動弁系を組付けてバルブが開いて閉まっている状態です。
画像で見ても向かって右側のバルブ(EX)が少し開いて閉まっていることが分かると思います。
当然ですがヘッドに組み付けてプラグホールよりエアを送るとEXポートから漏れ出してきます、ラッシュアジャスターの寸法を加減して取り付けると当然バルブは閉じますが、自動調整なのでエア抜きを行い組み付けると開いてしまうようでした。
ラッシュアジャスターはエア噛みがあるまま組み付けると打音を発生します、アイドリング状態で時間を置けばクリアランス自動調整が働き音が消えることが大半ですが、クリアランス異常のまま走行してしまうとバルブトラブルに繋がる可能性もあります。
今回のヘッドでは徹底的にバルブ突き出し量の変化による各部の寸法を測定しました。
運転状態や加工によるバルブシートの痩せの良否判定基準がマニュアルに記載が無く、バルブの突き出し量もバルブスプリングのセット長で判断するしかない?です。
K6Aであれば調整用の設定シム厚でバルブクリアランスが取り切れなければNG判定が出来ますが、調整用シムの厚みに結構な幅があるのでよほどのことが無ければ適正クリアランスに調整が可能です。
F6ADOHCの場合そのあたりはラッシュアジャスターにお任せで蓋をしてしまう為、通常のメンテナンスではなくバルブシート周辺の加工が伴う作業の場合はこのように開いてしまう可能性もある?ようです。
今度は一番最初に開いてしまったヘッド(上写真)と中古の実働ヘッド(下写真)にバルブを組付けた比較です。
こうして並べてみると最初に使用したヘッドは仕様限度を優に超えていることが想像できますが、素性不明のヘッド単体中古で入手した経験不足の為見落としてしまいました。
二度目のヘッドもバルブのリフェースやシートカットを訳あって数回繰り返してしまったので、使用限度外?になってしまいました。
今の状態でもラッシュアジャスターを加減して組立てるとバルブは閉じて圧縮がでることは確認できたのですが、いまいち納得できていないところがあるのでもう一度新しくヘッドを組立てて確認を行い組み上げようと思います。
スタートの部品選定ミスは非常に情けないミスですが、幸いオーナーカーではない為いい勉強をさせて頂いております。
ディレチャレ参加という期限を設けてスタートした車両製作ですが、「急ぐ気持ち」が精度に響いていることも良い経験が出来ているので今後の役に立てて行こうと思います。
次のヘッドはまだ選定もこれからですが、納得のいく形で車両のスタートが切れるように進めていきます。