ここ最近ご新規でのご入庫車両でステアリングユニットのオーバーホール作業率が深刻です。

今回もご新規で車検ご依頼車両でステアリングユニットのオーバーホールを行いました、今月だけで3台目の同整備です。

過去にもブログでご案内させて頂きましたが、カプチーノのステアリングユニットサイドブーツは必ず助手席側上部から破れが発生します。

このことを知らない整備工場や検査員では見落としが発生する可能性があり、車検に通っているからと安心はできません。

ヴァケラッタでは点検時はブーツを捲って内部コンディションの点検・亀裂の発生しているブーツでは予防整備として破れが発生する前にメンテナンスをオススメしています。

ステアリングボディ・ラック・ピニオン等の主要部品が生廃となり、錆腐食や摩耗等によるダメージが酷い場合は中古部品と交換しか手段がありません。

 

錆や摩耗による作動不良によるダメージが進行してしまわないうちにオーバーホールを行うことで、部品の再使用も可能でグリスアップによりライフも大幅に延命可能すのでカプチーノの中古部品を枯渇させない為にもゴムブーツのコンディション・内部コンディションの確認は必須です。

純正部品生廃により全カプチーノの長期的な目でみた安定メンテナンスの深刻な問題に繋がりますので、コンディションの不明な方は点検をオススメします。

過去にも記事にしましたがリビルト品等にて混入されると考えられる非純正の樹脂製のラックプランジャも問題です。

ヴァケラッタで把握するものだけで赤と黒の二種類の樹脂製プランジャが存在し、結構な確率で作動不良の為オーバーホールとなったステアリングユニットから出てきます。

黒の物は耐摩耗性が低く寸法摩耗による不良、赤いものは熱膨張によってカジリによる作動不良が発生、または両方の症状が発生します。

ヴァケラッタで販売しているステアリングラック強化ブッシュの開発時にも完全樹脂製の部品も試作しましたが、ステアリングユニット自体の温度変化に樹脂の膨張率では精密な寸法保持が出来ず、カジリ等の問題が発生しました。

当部品では結果的に純正のラックブッシュ内部の金属カラーを使用することで問題解決しましたが、樹脂部品の膨張による作動不良の発生を実体験として経験しました。

全てのリビルト品にてこのような部品が使用されるのか、そもそもリビルト品で樹脂製プランジャが混入するのか詳しいことは不明ですが、コスト重視で安易に安価な品物を選んで中古部品を殺さないでください。

樹脂製プランジャを使用したステアリングユニットは、交換直後は調子が良くても必ず作動不良を起こします。

また、ヴァケラッタではピニオンのベアリング交換メニューを確立しています。

治具と部材があれば簡単な作業ではありますが、単なる圧入にての取付ではない為ピニオン生廃の今後有効なメニューであることは間違いありません。

すでに複数台のメンテナンスでは交換を実施しており、ある程度の実績が得られたら部品単体のメンテナンスメニューとして通販等でも受付開始予定です。

ステアリングユニットの不調はいきなり大きな変化が感じられる劣化ではないことが多い為、知識のあるお店での点検や、【助手席ブーツを捲っての点検】を指定してコンディションの確認をしてみて下さい。

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