6月にタカス.66チャンピオンシップ4時間耐久レースへ参加の為に製作した耐久レース用のカプチーノで、次は9/15の同じくタカス.66の8時間耐久レースに参加します。
前回の4時間耐久レースで見えた課題の対策や、データ取りの為の機能追加やレース展開に有益になりそうな車両コントロールの構築等を行いました。
纏めてになりますが、内容をご紹介させて頂きます。
まず第一の問題点はエンジンオイル温度と吸気温度の問題です。
6月の気温でもエンジンオイル温度は燃費を無視した連続高負荷では130℃を超える勢いでした。
そこで、ありきたりですが後付けのオイルクーラーコアの容量アップを行いました。
コア部にはウェットブラスト処理を行い、放熱塗装処理を行いました。
8月の猛暑日に美浜サーキットでテスト走行を行ったところ温度の低下とオイルクーラーへの送りと戻りでの冷却温度差も大きくなり、確かな冷却性能の向上が確認できました。
インタークーラーについては純正でしたので、こちらもJB23純正流用加工品へと変更しました。
これもコア部へは放熱塗装を行い、確かな冷却性能の向上が見られました。
そこで次に気になったのがギヤオイル温度です、レース時の走行ではフィーリング的には大きな問題が無く、レース後にも一度オイルを抜き出し、劣化の触診を行いましたが、問題のあるコンディションではありませんでした。
前回のレースでは準備の間に合わなかったギヤオイル温度も監視する様にしてテスト走行しました。
美浜サーキットではエンジンオイルの温度と同様の視点で考えるとかなり過酷な温度帯まで上昇しました。
とはいえ前回のレースと同じくフィーリングから体感するような大きな変化は無し、テスト後のオイルを抜いての触診でも参考になるような著しい劣化は有りませんでした。
本当はオイルクーラーの設置等で冷却が望ましい温度帯ですが、温度上昇の要素を減らす目的で排気管にサーモバンテージを巻き付けて断熱を行いました。
フロントパイプの断熱に伴い排気管の径をΦ50からΦ60へ変更しました。
ギヤオイルについての話は8時間耐久レースでの結果も踏まえて、またの機会に詳しく記事にしたいと思います。
続いては車両コントロールについてもブーストコントロールや冷却系のレースギミックを追加しています。
荒井の思想や思い付きで製作しているのでレースで上手く機能するか?ドライバーの混乱に繋がらないか?そこは未知数ですが、8時間という負荷を無事に走り切ることが出来るよう祈るばかりです。
極めつけには燃料系の監視と各温度データを走行中に監視できるようにハルテックNSPを数値監視に使う事にしました。
使用しているのはエリート750で本体のデータログ機能が少々物足りなく、レース中のデータログ取得にPCログが使えるのもメリットです。
今年の2月にVA-11R TAで走行時にネクサスR3と無線通信させてそのメリットは享受済みですが、エリートECUのUSB通信では車体振動等が大きな状況ではエラーによる遮断が頻発するため考えていませんでした。
PC側のUSBをタイプCとすることで通信の安定性が増した?ような雰囲気なのでこれも問題なく狙い通りの使用が叶えば、後にかなり有益なデータの記録と、レース展開に一躍買ってくれるはずです。
レース参加の為9/14(土)15(日)は店頭臨時休業を頂きます、よろしくお願い致します。
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