EA11R用の純正部品供給に大きな打撃となる変化が起こりました。
F6Aエンジンの点火系を担う重要部品のディストリビュータキャップの生廃となりました。
ヴァケラッタでは日本で唯一カプチーノ特化でフルコンと付き合ってきた経験、開発車両台数の豊富さを強みとして純正のデスビ点火方式からフルコン制御のダイレクト点火(DI)を推進していきたいと決意しました。
とはいえデスビ仕様のカプチーノを見放す訳にはいかない為、純正制御の生きる道も考えてはいますが、純正部品の再生や同等部品の製作はいったん他の専門店や個人の猛者達に任せることにして、DI仕様のフルコンキットの用意、提供開始を最優先に据えてこの12月はガソリンを燃やしまくっています。
もっとこまめに発信するべきとは思うのですが、今月は腰のヘルニアの調子もましになってきたので時間があればカプチーノに乗りこみ走行、ノートPCと睨めっこの日々です。
キットと称するからには誰が付けても動く必要がある為、ワンオフ要素の絡む仕上がりではいけない為、手持ちのカプチーノを総動員して車両コンディションの違いにも問題が出ないようにデータの煮詰めを行っています。
ヴァケラッタ開業時から様々な用途・仕様でフルコン使用を続けて、断片的なスキルは積み重ねてきているため、持てる全てを動員して純正のように走るカプチーノとして清書している感覚です。
とはいっても新しい発見もあって、制御の為に置き換える必要のある部品の他に、純正ECUでは問題ない風に動いていたセンサーやデバイスが、汎用ECUではうまく扱えないような信号、挙動となっているケースがあることも分かってきました。
こればかりは制御変更と合わせて車両の状況に応じて部品交換が必要となってしまうのですが、開発車両台数に物を言わせてどの部品が悪いとどういった症状になるか、といったデータも収集しています。
直近では車速センサーの不良により正常なパルス発生が行えず、ECUでのギヤ認識が狂ってしまい、補正マップを上手く読めずギクシャクするなんていう症状も見つかりました。
純正制御の場合、車速センサーの不良により、純正ECUではEGチェックランプが点灯したり、速度が乗ったところで純正メーターが停止するなんていう症状が有りますが、その車両は純正制御ではチェックランプの点灯も無ければメーターの動作も問題ない車両でした。
こういう経験をすると純正ECUは良くできていると思わざるを得ないですが、裏を返せば信号処理がいい意味で鈍く、フルコンの制御解像度を実感する要素にもなりました。
他にも似たような状況となる車両、事例はいくつも発生しており、普通に動いていたにも関わらず、フルコン化するとセンサー交換が必要になる?なんて事態も面白くないと何とか劣化した部品でも上手く動く道は無いかと模索したりもしましたが、冒頭の通りの環境変化で、開発を急ぐ必要が出てきたのでこの辺りは潔く必要であれば部品交換を行ってもらう前提で深追いすることを止めました。
それならフルコンにするとセンサー類のフレッシュさが必要なのかといえば、必ずしもそうではなく繋いだ端から調子よく走る車両の方が普通です。
現在のデータの煮詰まり具合としては、悪くない仕上がりで、当日クイック作業時の貸出し代車としても貸出し、ドライバー違いの運転で違和感がある走行箇所の洗い出しも行っておりますが、一人ではデバグ?作業にも限界が見えてきました。
色々事情があり、現在行き先無し在庫のハルテックが2個あり年明けにはモニター販売を行いたいと考えています。
デバグ作業にお付き合いいただけるという方いらっしゃいましたら、フライングお問合せ大歓迎です。
年末年始に長距離移動も予定がある為、引き続きデータの煮詰めを行います。
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