カプチーノ最先端 VA-11R ST & VA-21R ST

NEO-Cappuccino

久しぶりにヴァケラッタのカプチーノ活動について発信させて頂きます。

ここのところは、デモカーであるVA-11R STとVA-21R STの二台についてヴァケラッタが掲げるNEO Cappuccinoコンセプト近代化チューニングの模索を行っていました。

 

昨年から各部品の作動温度について調べていましたが、エンジンについても動作温度が新車時の状況から変化があるような予想がありました。

気温の上昇と各車両のコンディション低下による性能のバラつき、使用方法や環境によってオーバーヒート気味になっている車両が散見されています。

走行中のオーバーヒートは気が付きやすい筈ですが、停車(エンジン停止)後の局所的なオーバーヒートがありそうです。

夏場にエアコンを使用しているとエアコンコンデンサとラジエター冷却を共有しているラジエターファンが作動します。

ファンが作動している事に違和感を感じずに目的地に着いたらエンジン停止、実はエアコンのみを停止してもファンが作動している水温であったとしたら、水流が止まることで燃焼室周辺での局所的なオーバーヒートが起こる?

電動ファンモーターの劣化による風量低下も起こっている車両があるようです、カプチーノはラジエターの熱交換容量に余裕があるおかげか、運転状態ではオーバーヒートの症状が出なくても温度帯がファンスイッチの作動温度よりも高い状況で安定してしまう(ファンの連続作動状態)こともあるようです。

昨年頃から店頭ではお話しさせて頂いていましたが、数値の見える水温計非搭載のカプチーノでは夏場には目的地に到着したらエアコンをオフにして電動ファンが作動しているようなら停止するまでアイドリング状態で冷却してあげた方がよさそうです。

 

なぜ冷却の話を?といいますと、上記のような状況から積極的に温度コントロールを行えないかとクーラントコントロールバルブという部品をVA-11R STでテストしていました。

設置位置はラジエター通過後のロアホースです。

狙いとしてはオーバーヒートについては冷却性能をアップさせて、サーモスタットの変わりに冷却水路水流をコントロールバルブでマップ制御することで、季節やエンジンの運転状況に応じて温度を安定化できないか?という狙いでした。

気温が高い状況では問題ないですが、残念ながら気温の低い環境で長い下り坂等のエンジンが熱を発生しない状況ではエンジンルーム内環境温度自体が低下しオーバークールは防ぐことが出来ませんでした。

どうやらこういう物で走行風の同風もコントロールする必要があるようです。

オーバーヒートについての問題からオーバークールの悩みへと変化してしまいましたが、冬場はラジエターに段ボールを挟むとかはスマートではないので引き続き温度コントロールも研究します。

 

他にはエキゾースト関係のチューニングも実験していました。

マフラーに通常走行ではサイレンサーを経由した静かなモードと、高負荷(高出力)時には抵抗の少ない排気管を開いて排圧を下げるというものです。

廃材で試作したマフラーなので、バルブも汎用の全開/全閉の切り替えのタイプです。

こちらもフルコンにてマップ制御しています。

いずれしっかりとマフラーを製作する際にはバルブ開度をコントロールできるように部材の選定?実験も進めています。

VA-11R STでは俗にいうRHF5タービンを使用しています、マフラーと合わせて安定的な排圧コントロールを狙ってウエストゲートポートも拡大加工しました。

色物機能で電スロを利用したアンチラグも導入テストしています。

VA-11R STはストリート車両ですが、サーキットも積極的に楽しみたいという欲張りスペックで実験チューニングを行っています。

 

VA-21R STの方はというと1年以上デバイス面での進化は無く、ECUのデータばかり弄っていましたが、ここにきてデバイス面でのアップデートを計画しています。

ECUデータを弄っていると燃費性能も気になってきます。

燃焼状態を良くして無駄に燃料を吹かないことは当然ですが、ターボ車では無駄に過給圧を立ち上げないことも燃料の無駄吹きを減らして燃費の向上に貢献します。

ずばり電動アクチュエーターにて過給圧制御からタービン制御を行う事を狙っています。

既に卓上での動作テストは完了しておりHT06タービンにも取付完了しています。

ハルテックのブーストコントロールで動かす場合はあくまでもブーストコントローラーであり、サージ圧が大気圧となるまではアクチュエータ全閉で待機となるので、今風の電動アクチュエーターの様に開状態での待機は出来ないのが現在の悩みです。

それでもレスポンスは上々な気がするので、圧力アクチュエーターよりはハーフスロットルでパワーの不要な状況での過給圧は抑えられそうです。

ここからは車両へ取り付けて実働させてみないと何とも言えないです。

 

ヴァケラッタをご利用いただける皆さまのおかげでこのような活動を継続させて頂けております、本当に有難うございます。

引き続きカプチーノの最前線、ヴァケラッタの活動を要チェックお願いいたします。

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